パチスロが6号機になり衰退していく中、若干の規制緩和を受けるパチンコがホールで稼働状況を伸ばしてきています。
そんな中、パチンコの釘状況があまりにひどいクソ釘が話題になっています。
パチンコの打ち手からすると、釘状況は収支に関連する重要なポイント。
実際に『ひどい』と話題になった釘状況を見ながら、ひどい釘にされるとパチンコ遊戯においてどのような影響があるのか確認していきましょう。
パチンコは釘を閉められると地獄しかない
当たらないパチンコではなく、回らないパチンコこそがストレス
もくじ
話題となったパチンコ台のひどい釘
実際に『ひどい』と話題になったホールでの釘状況
画像は極端な例かもしれませんが、ホールではこのような釘設定になっているパチンコ台が定期的に報告されています。
極端な例として、釘の上にパチンコ玉が乗れば超極悪であると判断できますが、一般入賞口を閉めるなどパチンコの釘状況は複雑で、素人目では極悪な設定にされていても気付けません。
▼一般入賞口はだいたいこの辺にあります
一般入賞口に玉が入ると、数発ですが玉がもらえます。重要視する方も少ないようですが、一般入賞口の釘を閉めるという事は、パチスロでいうリプレイや、小役をカットするようなもの。
釘がひどいと、お金を使っても抽選が受けられない(回らない)、貰えるはずの出玉が削られるといった、総合的な結果となって表れてきます。
ヘソの釘がひどい
シンプルなクソ釘
パチンコで最も注目すべきは、ヘソに玉が入るかどうかですよね。
パチンコにおけるヘソとは、入賞すると図柄が回転して大当たり抽選を受けられるスタートチャッカーの事です。
基本的には台中央からちょっと下くらいに設置してあり、人間の身体でいうとちょうどおヘソの位置にあります。
ヘソの釘がひどいと抽選の機会損失が発生しますが、ましてや釘の上に玉が乗るような台では一生当たらないような状況もうまれます。
▼極悪の釘
ぱっと見でもいくらか判別はつくので、ひどすぎるヘソ釘にしているホールは多くはないでしょう。
ヘソ釘をある程度普通の設定にして、他の釘状況で閉め殺すというのはよくある方法なので注意が必要です。
右打ちの釘がひどい
デジタルのパチンコ機は通常は左打ち、大当たり以降は右打ちといったような遊戯方法が一般的となっています。
右打ちは性質上大当たり以降に行うものなので、ひどい釘にされていても気付きにくい存在です。
パチンコを打っていてこんな経験はないだろうか?
- 時短中に玉が入らず回らない。
- 時短中なのに上皿がなくなり追加投資。
- 台の出玉数表示と実際の持ち玉数があまりにかけ離れている。
状況的に右打ちの釘がひどいと起こりえる事象です。
ヘソを生かして、右で殺す
名言みたいだけど極悪すぎる
パチンコ台の釘がひどい事で起こる問題点
抽選の試行回数が落ちて勝率が下がる
ヘソ入賞までの釘を調整する事によって、1,000円あたり20回抽選が受けられるようにしたり、10回程度の抽選に制限したりと、お店側が釘で調整しています。
デジタル系のパチンコ機は完全確率で抽選されているので、抽選できる回数が減れば当然大当たりまでにかかる平均投資金額が増加します。
1/100の確率で当たる台があった場合
- 1,000円あたり20G回る台では平均5,000円で当たる。
- 1,000円あたり10G回る台では平均10,000円で当たる。
ヘソをひどい釘にされれば、抽選される回数が減るので、勝率が大きく下がる事に直結します。
大当たりをしても出玉が削られる
大当たり中、大入賞口(アタッカー)に入賞する玉を制限する事で出玉を大幅に削る事ができます。
パチンコの大当たりは特定発数の払出しがあるまで続く、といった仕様になっていますが、払出されるまでに使う玉数が多くなれば最終的に獲得できる玉数に差異が出ます。
ポイント
1回の大当たりで1,000玉出る台があったとして
- 平均100発打ち出して、1,000玉獲得すれば+900玉の獲得
- 平均150発打ち出して、1,000玉獲得すれば+850玉の獲得
大入賞口(アタッカー)へ玉を入りにくくする事で、大当たり中に消費する玉数を増加させ、最終獲得出玉を制限する事ができます。これも全て釘の調整によって可能です。
パンクする可能性がある
ラッシュ中にもクソ釘の厄難により玉詰まりが起きるかもしれません。
玉詰まりは店員に解消してもらいますが、V入賞が間に合わずパンクによりラッシュの権利が消滅する可能性も。
あまり頻繁に起こりうる事例ではありませんが、アタッカー開放時間は非常に短く、打ち慣れていない人だとパニックからこういった事態に発展することも想定できます。
最低限だとしてもパンク時の出玉補償をしてくれるお店はほとんどなく、泣き寝入りどころか対処が悪いと避難される場合もあるかもしれません。
しかし、真に非難されるべきは打ち手ではありません。クソ釘がなければこんな事態は起こりえないのです。
確変中に上皿の玉がガンガン減る
時短中や確変中は玉を減らさずに次の大当たり抽選を受けられるというイメージがありますが、右打ちの釘を閉められると、上皿の玉がガンガン減っていく事もあります。
右打ち時に抽選を受けるためには、まずスルーチャッカーを通過させなければいけません。
台によって場所は様々ですが、普通に右打ちしていれば通過するポイントに設置してあるのが一般的です。
このスルーチャッカーに行かないようなひどい釘にしていると、右打ちしている玉は全て死に玉となり、上皿にあった玉が枯渇します。
スルーを閉められるのがパチンコで1番のストレス
ひどい釘のパチンコ台は絶対に打つな
通常時、大当たりを含めた右打ち時など、ひどい釘にするポイントはいくつもあります。
回らない、当たらない、増えない、時短中に減る…こんなひどい釘のパチンコ台は打ってはいけません。
熱い演出でハズレたとか、確変が続かないとか以前の話。釘がひどいパチンコ台はそのスタートラインにも立っていない存在です。
ひどい釘のパチンコは打ってもいい事はない。
この世で最もストレスのたまる演出は『回らないパチンコそのものである』、これを覚えておいてください。
ぶどうができてもお店に壊される
著者である私の実体験です。
玉が釘の間に挟まり『ぶどう』というものができます。要するに玉詰まりなのですが、とくにひどい釘にした時に起こる現象です。
▼ぶどうのイメージ
ぶどうが出来ると、1,000円あたり12回転程度だったパチンコ台が1,000円で50回転くらい回るようになったりします。
沖縄県にあるパチンコホールで台を打っているとすぐにぶどうが完成し、玉が全く減らない状態になりました。
そのまましばらく打っていると、次のような展開に。
店員「何してるんですか!」と、さも不正しているかのような大声で注意をされ、ぶどうを破壊されました。
そもそも釘いじってなければぶどうなんかできないのに。
ホール自らひどい釘にして、回らない分には問題ないが、仮にも回るような状況になると店員は鬼の形相をしながら猛ダッシュで近づいてくる。これが極悪な釘をしているホールの現実です。
ちなみにぶどうを破壊しながら、「釘が折れちゃうんですよねー」とか嫌みな小言があった事を忘れていません。
パチンコ台の釘がひどい理由
お店側の利益を調整するため
パチスロの設定と同じく、ホールは釘を調整して利益を調整します。
同じ釘設定にしてもその台、その日ごとに挙動は変わりますが、長い目でみれば平均的に想定通りの利益に収束していくはずです。
ユーザー側の目線に置き換える事も重要で、ひどい釘だとしてもたまたま勝つ日もあるかもしれませんが、いずれ負けます。
ホール側からすれば運で経営していくわけはないので、つまりパチンコ台は運で勝負していいものではない。
むしろ運で勝負する人から収益を得るために調整するのが、釘調整だという事がいえます。
人気台は釘を閉めても稼働が付く
パチンコは娯楽なので、勝ち負けだけではなく、好きな台だから打ちたいという面もあります。
人気のある新台や、1円パチンコなど低貸しのパチンコは一定の客層が付いているので、釘を閉めたところでなかなか客が減る事はありません。
ホールからすれば稼げるポイントで稼ぐのは当然の事なので、ひどい釘に調整しても稼働がつく機種はさらにひどい釘に調整するかもしれません。
稼働が継続している間はどんな釘にしても許される状況がある、という事ですね。
稼働をあげるためのひどい釘調整もある
ヘソ釘をあけて、右打ちの釘を閉めるなどの調整をすれば、稼働を上げつつ高利益になる釘調整を行う事も可能です。
煽るわけではないですが、釘をきちんと見る打ち手は1割以下だとされています。
昨今よくあるパチンコ攻略情報では、機種のボーダーラインだけを気にする方が多いように見えますが、それは右打ち中の調整が平均値であればという前提が付いてきます。
細かい説明は本記事では省略しますが、釘調整するポイントは複数あるのでヘソだけじゃないんだぞ、という例ですね。
パッと見や、ちょっと打ってみてよく回る台にも罠はあるので注意が必要です。
パチンコ台の釘をひどい調整にするのは違法!摘発された店もある
パチンコ台は風営法で規制されており、警察の許可なく釘を曲げる事は違法行為となります。
釘だけでなく、壊れた役物やパーツ交換などもきちんと届け出と許可がいるのがパチンコ業界。勝手に釘を調整していいわけがありません。
また、警察に「ひどい釘に調整しますね」という届け出があるわけがないので、ひどい釘になっているパチンコ台は違法台と呼べるかもしれません。
しかし、実際は違法だけど『経年劣化によるメンテナンス』という理由で黙認されているというのがパチンコ業界の現状のようです。
法令基準のパチンコ台は世に存在していなかった過去
2015年頃の調査によると、全国160店舗以上のパチンコ機の調査で、法令基準に満たしている台は1つもないという結果が報告されています。
流石にこちらは徐々に改善されているようで、業務改善の通知や、2020年以降も覆面の抜き打ち検査などで健全化を促しているようです。
とはいえ、実際に近くの店舗は釘をいじったとしか思えない傾向にあります。
現在でもパチンコ釘を何かしらの方法や理由で調整している店舗の方が圧倒的多数である、という事は誰もが予想できるはずです。
釘の不正調整で実際にあった摘発事例
実例1 群馬県のD店で4ヵ月の営業停止処分
2018年11月頃、パチンコ機3台の釘を無許可で曲げたとされている。
風営法違反(無承認変更)容疑で群馬県警の捜査を受け営業を自粛。その後4ヵ月の営業停止処分となった。
実例2 福岡県のN店で書類送検
2021年8月~12月までにパチンコ釘を無許可で曲げたとし、風営法違反(無承認変更)で書類送検となった。
また、同店舗は景品の買取りを店の従業員が行ったとして、こちらも書類送検となっている。
実例3 釘を開放しても摘発はありえる
2016年頃、京都にあるW店は無許可でパチンコ釘を曲げたとされ、風営法違反(無承認変更)で書類送検となっています。
ただしこちらの店舗は、パチンコ台の回転数をあげるような調整をした事での摘発となってしまいました。
ユーザー側からすれば、有利になるような調整だとしても、無許可で釘を調整する行為は違法となります。
ひどい釘調整に文句をいっても無駄
今現在も悪質でひどい釘は存在しており、明らかな風営法違反だとしても簡単に警察は動きません。
『ひどい釘だ』というクレームをお店に入れても、使ったお金は帰ってこないし、曲がった釘が元に戻るような事もありません。
また、行き過ぎたクレームは逆にトラブルの元です。
▼これも1つのクレームの方法かもしれない…
悪質な釘調整に文句をいっても無駄なので、お店を変えるか、パチンコとはそもそも釘がひどいものだとして受け入れるしかないのが現実です。
まとめ
パチンコ台のひどい釘は世の中にあふれかえっています。
正直、釘をいじっている事は暗黙の了解でもあるので、パチンコ打ちは釘をいじっている事自体そこまで気にしていないかもしれません。
とはいえ、ひどい釘をしているパチンコ台には極力近づかないようにしてください。回らないだけではなく、気付きにくいポイントで大幅に出玉を削られているかもしれませんよ。